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外見の可変要素「④スキンケア(3.美容成分)」

3.美容成分

化粧品の利用についてだ。

肌に対して有効な成分を塗布するというアプローチ。

 

肌には基本的にバリア機能が備わっている。

ほとんどの成分は外部から塗布しても、効果を発揮しない。

よく化粧水や美容液なんて塗っても蒸発するから無駄だよ。と言われたりする。

塗布された成分はそもそもバリアを超えられないし、肌の上に残っていてもやがて蒸発するのだから塗っても無意味だと、そういう理論だ。

だがこれは間違いだ。

肌のバリアは塗布された成分を完全にシャットアウトできるわけではない。

微量だが、成分は肌から吸収されている。

ただ微量ゆえに、その程度の量では影響を及ぼすことができないという話だ。

だから、ほとんどの成分は影響を及ぼせないという意味で塗っても無駄だ。

一方で、微量でも塗布すれば効果を発揮する成分もある。

例えば、猛毒であるサリン

これは少し触れただけで、我々の生命活動に対して致命的な症状をもたらす。

肌がすべての成分をシャットアウトできるなら、触っても何ら問題がないはずだがそうはならない。

他にも、マグネシウムの経皮吸収とかもその機構による。

経皮吸収の話をすると「マグネシウムなんて塗っても無駄だよ」ということがよく言われるが、経皮吸収はしっかり科学的なエビデンスのある方法だ。

経口摂取に向かない人(下痢などを起こしやすい人)は経皮吸収をぜひ活用してほしい。

話が逸れたが、肝心の美容成分にも皮膚への塗布で効果を発揮するものがある。

それが、

これらの別名はそれぞれ以下の通りだ。

こう覚えたほうが覚えやすい。

厳密には他にも有効な成分はある。

が、日常のケアに取り入れる成分としては、この3つが最も優秀だといっていい。

というか厳密にはレチノールが最強。

必須なレチノールとその他という扱いでいい。

これには肌のターンオーバーを早める効果がある。

ターンオーバーは加齢で遅くなるため、レチノールを塗ることは、数歳若返るのと同じと言える。

ビタミンBやCに比べると、価格が高い成分ではあるが、効果は絶大、唯一無二。

アンチエイジングを考えるなら絶対に必要な成分だ。

基本的に加齢に伴いシワやシミが気になり始めたら使い始めるというケースが多いが、若い人でも早い段階から予防的に取り入れる価値がある。

実際に使うときの注意点といては、まず肌のバリア機能が低下するということ。

そのため、肌のダメージが予測される時は使わないのが吉だ。

具体的には紫外線を浴びるリスクがない夜間の使用が推奨される。

また、使用初期や、容量を変えた際に、A反応という症状が出ることがある。

ターンオーバーが早まることで、表皮が皮剥けをおこす。

さらに、レチノールには皮脂抑制効果もあるため、乾燥も進む。

要は表皮がカサカサになるということだ。

目の周りなどの皮膚が薄いところで特に起こりやすい。

数日から数週間で基本的には収まるが、収まらなければ量や頻度を減らせばいい。

このA反応が出ない範囲で、超長期的に塗り続けるのが基本的なレチノールの使い方となる。

一部、無理やりA反応を起こして、表面の古い皮膚を取り除くという使い方をしている人もいる。

その時は、より濃い成分であるトレチノインというものを使ったりする。

また内服もあり得る。イソトレチノインという薬だ。

これはニキビ治療の最終手段として使われる。

強力な皮脂抑制効果とターンオーバーの促進が見込めるが、副作用が激しいため使用には細心の注意と医師の指導が必要だ。

だが効果は本当に強力で、ニキビができない体質に半永久的に変えることもできる。

自分にあった使い方を、模索してほしい。

 

ビタミンAには二つある。

一つはβカロテン。学校の教科書でおなじみの名前だろう。

これは植物性のビタミンAだ。緑黄色野菜に多く含まれる。

一方でレチノールは、動物性のビタミンAだ。

動物のレバーに最も多く含まれる。

レバーの摂り過ぎには注意が必要だが、レチノールを取れるという意味では意識して取るといいかもしれない。

ちなみに植物性のβカロテンを取ることが困難な寒冷地域に住むイヌイットなどは、動物のレバーをビタミン源にしている。

 

美容成分としては、レチノールだけ頭抜けている。

スキンケアとしてはこれだけやってればひとまず十分だ。

だが先ほど言ったように、レチノールは夜間しか塗れない。

じゃあ日中は何をスキンケアとして利用すればいいのかという問題で、ビタミンBとCが候補に上がる。

日中も使いたいという方は取り入れるといい。

 

ただ、スキンケアとして肌に何かを塗るという行為は、リスクでもある。

肌への刺激となるからだ。

肌への刺激は極力避けたほうがいい。

刺激を加えるほどに肌は固くなろうとする。

手のマメやペンだこ、かかとの角質など、これらは全て、外部刺激によって硬質化した皮膚だ。

当然顔の皮膚でも刺激を加え続ければ同じ現象が起こる。

つまり、美肌にとって重要なキメが無くなり、ぶ厚くなる。

塗布する刺激と、美容効果を天秤にかけて、美容効果が上回るときだけ、化粧品は使えばいい。

反応は個人によって異なるから、最適解は人によるとしか言えない。

が、刺激をとことん与えなければ、キメは復活し、肌は薄くなる。

美しい皮膚をキープしたければ、基本的には刺激を減らすべきなのだ。

物理的に擦るのはまずやめるのは当たり前として、利用する化粧品の数も本当は絞ったほうがいい。

どこまで絞るかという問題だが、個人的にはレチノール+1種類くらいで良いと考えている。

人によっては夜のレチノールだけで良い。