「何もしない」というのは現状維持ではなく、後退だよという話

「何もしない」というのは現状維持ではなく、後退だよという話です。

 

どういういうことか。

 

まず現状維持とは、なにも状況が変わらないことです。今の状況をキープすることですね。

しかし、我々の世界において、何も状況が変わらないことなどあり得ません。

時間の経過とともに何かが必ず変わっています。

一日中家でテレビを見て過ごしていても、何もせずただ布団の上で寝て過ごしていてもです。

 

何が変わるのかというと、例えば歳を取ります。死ぬまでの日数が一日減ります。

老化により見た目や、身体機能も1日分衰えるでしょう。

ひげやムダ毛も1日分伸びるし、筋肉や脂肪も1日分増減します。

1日分記憶は古くなって、そのうちどれかは忘れ去られるかもしれません。

友人とも1日分疎遠になります。

また世界では新しいことが起きているはずですから、自分の知らない世界の何かが1日分増えたりもします。

 

1日毎の変化は微々たるものでしょう。

しかし何もしない期間が長くなれば、それは確実に大きな変化となります。

 

いつの間にかめちゃくちゃ老けている。

いつの間にか体が動かなくなっている。

いつの間にかみすぼらしくなっている。

いつの間にか孤独になっている。

いつの間にか無知な人になっている。

 

そんな事が起き得ます。

それの一番困る点は、いざ行動したいと思う機会が訪れた時に行動できなくなる可能性があるという点です。

 

新しいチャレンジをするための若さがない。

新しく事業を始めるための知識や経験、信用がない。

新しいパートナーを見つけるための魅力がない。

 

こうしたちょっと挑戦的なこともそうですが、もっと根本的な部分で深刻な事態も発生しえます。

 

体力づくりをするための体力がない。

知識を得るための知識がない。

人間関係を作るためのコミュ力がない。

オシャレな服を買いに行くための服がない。

 

みたいな。

要は本当に何も出来なくなる可能性があるということです。

これは間違いなく「後退」でしょう。

そうならないためにも、我々は毎日行動していく必要があるのです。

 

「行動する」と言うと、「前に進むための行動」ばかりに焦点が置かれがちですが、実際には、「現状を維持するための行動」というのもあるのです。

現状維持は前進を伴わないものですから、大きな価値を見出すのは少し難しいかも知れません。

でも前に進むための行動をとるには、そもそもそれを実行できるだけの準備が整っていないといけない。

そういう意味ではむしろ現状維持のための行動のほうこそ重要とも言えるでしょう。

 

具体的に何が現状維持の行動かと言えば、収入の確保や貯金、勉強、運動、健康管理、スキンケアや体系維持、服装の探求など身だしなみを整えること、定期的な友人や家族との時間の確保、好奇心を刺激すること、メンタルコントロールなどなど。

やることはめちゃくちゃ多いです。大変ですね。

 

こうした現状維持のための行動は、前進している感覚を伴いにくいため、やっていると不安になることもあるでしょう。

「前に進んでいる感じがしない、この努力になにか意味がるのだろうか」と。

しかし明確に意味はあるのです。

確かに「前に進む行動」には価値があります。

でも、その前段階としての「現状維持するための行動」なしには、実現されません。

 

 

まとめると、

  • まずは「行動しないこと」は「後退」であると知る。
  • そして「前に進む行動」以外にも「現状維持の行動」があると知る。
  • 成果が見えにくくても「現状維持の行動」を続けることが前に進む地盤を築く上で重要だと知る。

そうすることで自分のやっている行動にもし目に見えた成果が感じられなかったとしても、続けるモチベーションになるはずです。